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ミステリや恋愛ゲームetc.の感想をゆるっと書いているブログ

ゼリービーンズ/ふくやまけいこ

www.mangaz.com 

昨年末に、漫画図書館Zで作者の年賀状プレゼント+PDF版販売をしていることを教えてもらって購入。(絶版マンガ図書館から名前変わったの知らなかった…)
一番好きな百合ギャグ漫画はふくやま先生の「ひなぎく純真女学園」と吉富昭仁先生の作品全般です。(どちらの作家さんも百合以外の作品も大好きです)

卵子精子バンクから子供が作られるのが主流になり、”親”に育てられる子供が減った時代のお話。

ふくやま先生のあたたかい絵でアメリアとエリス、周囲の人たちとの交流が描かれていて優しい気分になります。
クラシックおばあちゃんやアイヴァンのエピソードもとても好き。アイヴァン将来めっちゃいい青年になりそう。

最後にアメリアがエリスの遺伝子上の父親を探して結婚したのはエリスの母親になり養育権を得るためだと思うのですが、アメリアの決意すごいですよね…
探偵に好みまで調べてもらって、火星まで出向いて。資金は先生の遺産に手をつけず、自分の持ち物を売って手に入れたってところも、こういうところがアメリアらしくてかっこいいんだろうなと思う。

ふたりや周りの人たちにしあわせな結末があるといいなあ。

 

巻末おまけマンガで、ふくやま先生が漫画家になった経緯や前職の話が読めて面白かったです。
他2冊分のPDFも購入したのでゆっくり読んでいきたい。

ひなぎくも面白いので是非

ひなぎく純真女学園 (1) (リュウコミックス)

ひなぎく純真女学園 (1) (リュウコミックス)

 

 

EARTH TO ECHO アース・トゥ・エコー

キャプションの雰囲気とあらすじに惹かれて huluで見ました。
ものすごく面白かった。
たぶん、国内児童書系や少年少女の冒険系の話(ジュブナイルやYA?)が好きな人にはたまらないのでは、と思います。はやみねかおるの冒険モノとか…
日本公式サイトがドメイン失効してるのが残念。

EARTH TO ECHO アース・トゥ・エコー
高速道路建設のために、町全体が強制退去を余儀なくされ、もうすぐ離ればなれになってしまう親友同士の少年3人。
いよいよ別れの時、突然、街中の携帯電話に不可解な画像が映し出される。建設会社はこの現象が工事の影響だといい、全住民の携帯電話を無理やり回収しようとする。
それに疑念を抱いたタックは、携帯に映った画像が、ある場所への地図だと気づき、親友アレックス、マンチと共に真相を突き止めるべく、地図が指し示す闇深き砂漠へと向かう。そこで彼らが遭遇したのは…。
(hulu-「EARTH TO ECHO アース・トゥ・エコー」が見放題

学校ではあまりぱっとしない3人組、いつもつるんでいた友達との別れの直前の心情、家族に内緒で決行される夜の冒険、大人達の陰謀へ立ち向かう少年達。
好きな要素てんこ盛りで、吹き替え版も少年同士の掛け合いが物凄く自然でスルッと観れました。

スマホに勝手に表示された地図で宝探し、っていうのに時代を感じました…タックYouTuberっぽいしな……そんななかスパイ眼鏡は現役アイテムなのか…
SF風味ですが結局宇宙人は出てきませんでしたね、エコーは舟のキーということだったし…地中に埋まっていたということは舟が地球に来たのは相当昔だったと思うのですがそのあたりは特に明かされず。
でも、エコーとのやりとりがYES/NOの二択のみなのも相まってか、宇宙人の事情とか関係なく『エコーを助けたい』という気持ちだけで動く子供たち、という話がよりはっきり見えて楽しめました。
エコーとの心の交流やその気持ち(直接は描かれないけど)、船内でのお別れ、そこから一気に来る部品が地中から浮き上がってくるシーンが壮観。

個人的にはマンチが好き。2人に引っ張られるタイプだけど、機械に強いギーク的な一面があったり、エコーが連れ去られる時に体が勝手に動いて追いかけちゃうところとか。
タックが大事なところで超ビビりだったり、アレックスの『置いていかれること』への執着も描かれていて、3人組の個性がよくわかるのも面白かったです。
エマは最初の学校のシーンでは一緒に行動するなんて思ってませんでしたが、たしかにキャプションに4人いたもんね…

最後の、離ればなれになったあとの4人が重装備で集合するところも、『離れていても友達だよ』と手紙やメールが来る、というあっさりしたエンディングではなくて、距離を超えて集まって冒険をつづけているんだろうなあと思えるもので良かった。
そのシーンの、アレックスに後ろからおどかされて跳び上がるマンチ、ってところも、冒険当日のマンチの部屋での出来事を思い出せて嬉しいカットでした。

あとはエンドロールのあとのアレックスとそのスマホのカットがすごく気になります…
離れていても、スマホを通していまも交流が続いている、ってことだったらいいなあ。
歳をとって青年になり、大人になって、そのときもタックたち4人の交流、エコーへの気持ちが続いているかはわかりませんが、変わらないものがあるといいな、と思うラストでした。

タックが撮影する動画、という体で話が進むため、画面酔いしやすい部分も多かったです、とはいえパラノーマルアクティビティとかほん呪ほどではないですが…

私は『日常を撮影する主人公』モノ(神霊狩/GHOST HOUND・LOVELESSあの夏で待ってるetc.)を好きになることが多いのでかなり楽しめました。