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ミステリや恋愛ゲームetc.の感想をゆるっと書いているブログ

スクール人魚(3)/吉富昭仁

『夜の学校に現れる人魚の肉を食べると恋が叶う』
という女の子に密かに伝わるおまじないを軸にした短編連作。今巻からは『人魚伝説のはじまり』について描かれ、男キャラも話に関わり始めました。
ちなみに表紙からわかると思いますが、人魚はスクール水着を着てます。好きな子と胸ゼッケンのイニシャルが同じ人魚の肉を食べるシステム。
初めて読んだときはスク水…?!ってびっくりしましたが吉富先生のこういう設定大好き。
人魚たちの躍動感と水の感じもとても好きです。

3巻では朝になるまでに血肉を食べないと自身も人魚の仲間入り。って設定から『人魚になってしまった友達を救いたい』という話があったり、『人魚伝説のはじまり』調査では過去に行方不明になった少女が人魚の中にいてそこから伝説の始まった時期がわかったり。

更に女の子の心を持って悩んでいる男の子、周太郎の登場で、人魚は『心の姿』だったことがわかったり、桜が山口君の血肉で肉体を取り戻したり(山口君が犠牲になるシーンも凄かった…)、今まで以上に色々な動きがあったので4巻以降も楽しみ。
桜は『Q』というヒントを書いていたけど、肉体を取り戻したあとの不気味な笑みからは忍への感情はなさそうだったのでちょっと怖いです…

おまじないを実践した女の子たちが同性に好意を寄せている場合もあるので百合カテゴリをつけるか迷いましたが、ひとまずカテゴリはホラーだけにしました。