mkm.txt

ミステリや恋愛ゲームetc.の感想をゆるっと書いているブログ

嘆きの肖像画 英国妖異譚2/篠原美季

飾った家の者が死ぬ曰く付きの肖像画と、パブリックスクールの幹部選出争い、孤児院の存続などなど、色々な話が絡み合った英国妖異譚2巻目。

話としては、絵の来歴にナチのユダヤ人虐殺が関わっていたり、ユウリが何度も強制収容の姿を夢に見たりと、つらい部分が多いです。

ユウリとシモンのすれ違いも描かれているので余計。

WHということもあり、ほんのりBLも入っているのかな、という気持ちで読み始めた妖異譚ですが、2巻のこれは…完全にBL三つ巴だと思って良いんでしょうか。

図書室でアシュレイがユウリの涙を唇で拾った瞬間わ~~~!!!ってなったし、その直後にシモンが登場してうわ~~~~!!!ってなりました。

アシュレイは元々男の子と寝てましたけど、シモンも自覚はなくてもユウリへの感情が書かれるようになってきて嬉しい。(いや…シモンほどの少年ならあるのかな、自覚)

今回、シモンの心情のせいかアシュレイが結構怖い感じに描かれている気がしました、ユウリが独力でチェンジリングした直後のアシュレイ、怖かったです……

一方シモンは財力とか修復師をぺろっと呼んじゃうところとか、すごいところ満載で。廊下でのフランス語の会話の件も好きでした。

あと、周囲の話があったからか、チェンジリングとかその後の母親との対話とか、ユウリ自身色々な活躍をしているとは思うのですが、どうにもシモンに助けられアシュレイに翻弄され、という弱いキャラに感じてしまったので3巻以降のユウリに期待したい。

シモンにも期待したい…シモン派かアシュレイ派か悩んでいましたが、やっぱりシモンかな……