孔版印刷二色刷りメモ
C91の新刊表紙をeditNetプリンテックさんにお願いしました。
孔版印刷+特殊紙+二色刷を試してみたので、二次創作本の表紙ではありますが感想など書き置いておこうと思います。
(原稿作成については間違いもあるかもしれませんので、印刷会社さんのサイトや資料で確認をお願いします)
完成品はスキャナがないので全て写真に撮ったものです、見づらくてすみません。
注文仕様
- プラン:ペーパー(※1)
- 仕上がりサイズ:A4(長辺長め※2)
- 用紙:ファーストヴィンテージ(135kgシルバー)
- 印刷:孔版印刷(黒・藤の2色)
※1…プラン一覧にはありませんが、PrintEddy!(e窓)から注文可能
※2…『A5コピー本表紙用』とある通り、折って本文に被せた時に本文用紙が飛び出ないよう、A4よりも若干長辺が長めに裁断されています
完成した表紙がこちら
紙色・インク色はできる限り現物に近づくよう調整しましたが、ラフな紙なのでどちらも画像より薄めに見えます。
原稿仕様
黒・藤ともに黒一色で原稿を作成。このあたりはオフセの二色刷と同じです。
細かい印刷が苦手ということなので、トーンは全て50線(普段の原稿は60か65線)に。
細かいところの原稿の再現度はだいたいこれくらい…オフセよりも多少劣りますが、細かい線を重ねている部分や細かい白抜き以外は比較的きれいに出ました。
見た目の印象としては『オフセ:スッキリ』『孔版:ぽてっ』としたイメージ。
孔版印刷のズレ
『結構ずれます』とあったので、今回は多色は花の部分のみに。
ズレ具合については肘・花の中心のあたり参照。
(真ん中の画像は、藤インクの範囲がわかりやすいように黒用原稿の不透明度を下げたものです)
ただ、同一原稿であっても1枚1枚ばらつきがあるそうなので参考までに。
あと、印刷の際にローラーに何度も通すため、原稿の中央部分にベタを多めにしたり、複数色を利用すると汚れが生じやすいそうです。
さいごに
良かったこと
- 孔版印刷、めちゃくちゃ楽しいです。できあがりが予想できないので、手に取るまでワクワクします。
- オフセやオンデマンドと違い、ぽてっとした印刷の感じがかわいい。
気になること
- オフセ印刷よりもインク擦れが起きやすいことが一番のデメリットかも…?(※1)
- グラデーション印刷ができない(もしかしてできるんでしょうか…)ので、濃淡はトーンに頼る感じになります。
- プリンテックさん、入稿フォームやフォーム内の文言がちょっと古めなので、ほかの印刷所さんを利用したことがある方も余裕を持った入稿がおすすめ。
- ファーストヴィンテージ135kgは手折りが大変です( ˘ω˘)
※1…今回は表紙の上からA4トレーシングペーパーを被せることにしましたが、『長辺長め』だったのでトレペの長さが足りないというアクシデントが起きました;;;
繊細な線やグラデを使いたい時はオフセ、ランダムさやインクのズレを楽しみたいときは孔版、という感じで使い分けていきたいと思いました。
何か間違った情報などありましたらweb拍手などでご指摘頂けたら幸いです…
オフセの多色刷りも以前何冊か出しているので、その振り返りメモもいつか書きたいと思います~。