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ミステリや恋愛ゲームetc.の感想をゆるっと書いているブログ

EARTH TO ECHO アース・トゥ・エコー

キャプションの雰囲気とあらすじに惹かれて huluで見ました。
ものすごく面白かった。
たぶん、国内児童書系や少年少女の冒険系の話(ジュブナイルやYA?)が好きな人にはたまらないのでは、と思います。はやみねかおるの冒険モノとか…
日本公式サイトがドメイン失効してるのが残念。

EARTH TO ECHO アース・トゥ・エコー
高速道路建設のために、町全体が強制退去を余儀なくされ、もうすぐ離ればなれになってしまう親友同士の少年3人。
いよいよ別れの時、突然、街中の携帯電話に不可解な画像が映し出される。建設会社はこの現象が工事の影響だといい、全住民の携帯電話を無理やり回収しようとする。
それに疑念を抱いたタックは、携帯に映った画像が、ある場所への地図だと気づき、親友アレックス、マンチと共に真相を突き止めるべく、地図が指し示す闇深き砂漠へと向かう。そこで彼らが遭遇したのは…。
(hulu-「EARTH TO ECHO アース・トゥ・エコー」が見放題

学校ではあまりぱっとしない3人組、いつもつるんでいた友達との別れの直前の心情、家族に内緒で決行される夜の冒険、大人達の陰謀へ立ち向かう少年達。
好きな要素てんこ盛りで、吹き替え版も少年同士の掛け合いが物凄く自然でスルッと観れました。

スマホに勝手に表示された地図で宝探し、っていうのに時代を感じました…タックYouTuberっぽいしな……そんななかスパイ眼鏡は現役アイテムなのか…
SF風味ですが結局宇宙人は出てきませんでしたね、エコーは舟のキーということだったし…地中に埋まっていたということは舟が地球に来たのは相当昔だったと思うのですがそのあたりは特に明かされず。
でも、エコーとのやりとりがYES/NOの二択のみなのも相まってか、宇宙人の事情とか関係なく『エコーを助けたい』という気持ちだけで動く子供たち、という話がよりはっきり見えて楽しめました。
エコーとの心の交流やその気持ち(直接は描かれないけど)、船内でのお別れ、そこから一気に来る部品が地中から浮き上がってくるシーンが壮観。

個人的にはマンチが好き。2人に引っ張られるタイプだけど、機械に強いギーク的な一面があったり、エコーが連れ去られる時に体が勝手に動いて追いかけちゃうところとか。
タックが大事なところで超ビビりだったり、アレックスの『置いていかれること』への執着も描かれていて、3人組の個性がよくわかるのも面白かったです。
エマは最初の学校のシーンでは一緒に行動するなんて思ってませんでしたが、たしかにキャプションに4人いたもんね…

最後の、離ればなれになったあとの4人が重装備で集合するところも、『離れていても友達だよ』と手紙やメールが来る、というあっさりしたエンディングではなくて、距離を超えて集まって冒険をつづけているんだろうなあと思えるもので良かった。
そのシーンの、アレックスに後ろからおどかされて跳び上がるマンチ、ってところも、冒険当日のマンチの部屋での出来事を思い出せて嬉しいカットでした。

あとはエンドロールのあとのアレックスとそのスマホのカットがすごく気になります…
離れていても、スマホを通していまも交流が続いている、ってことだったらいいなあ。
歳をとって青年になり、大人になって、そのときもタックたち4人の交流、エコーへの気持ちが続いているかはわかりませんが、変わらないものがあるといいな、と思うラストでした。

タックが撮影する動画、という体で話が進むため、画面酔いしやすい部分も多かったです、とはいえパラノーマルアクティビティとかほん呪ほどではないですが…

私は『日常を撮影する主人公』モノ(神霊狩/GHOST HOUND・LOVELESSあの夏で待ってるetc.)を好きになることが多いのでかなり楽しめました。

安楽椅子探偵の推理(未満)メモ[01.14更新]

www.asahi.co.jp

昨夜、配信分を見ました(静岡県民)。
安楽椅子探偵初心者で、先日、前回の『忘却の岬』を見てまんまと年度違いのミスリードに引っかかりました。免震ダンパーのくだりに最早笑いしか出てこなかった。
あと、回答編のノリが大阪の番組っぽくて面白かったです…そういえばABCの新ロゴとアイキャッチ好きだったなあ。

今回も全然わかりませんでした…ので、推理未満の疑問点まとめになると思いますが、あと何周か見つつ回答編の感想まで、この記事に追記していく形でまとめていきたいと思います。

[投稿:01.06]
[追記:01.07夜:01.08夜:01.09昼:01.11昼:01.14夜(解決編感想)]

<以下ネタバレ有>

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嘆きの肖像画 英国妖異譚2/篠原美季

飾った家の者が死ぬ曰く付きの肖像画と、パブリックスクールの幹部選出争い、孤児院の存続などなど、色々な話が絡み合った英国妖異譚2巻目。

話としては、絵の来歴にナチのユダヤ人虐殺が関わっていたり、ユウリが何度も強制収容の姿を夢に見たりと、つらい部分が多いです。

ユウリとシモンのすれ違いも描かれているので余計。

WHということもあり、ほんのりBLも入っているのかな、という気持ちで読み始めた妖異譚ですが、2巻のこれは…完全にBL三つ巴だと思って良いんでしょうか。

図書室でアシュレイがユウリの涙を唇で拾った瞬間わ~~~!!!ってなったし、その直後にシモンが登場してうわ~~~~!!!ってなりました。

アシュレイは元々男の子と寝てましたけど、シモンも自覚はなくてもユウリへの感情が書かれるようになってきて嬉しい。(いや…シモンほどの少年ならあるのかな、自覚)

今回、シモンの心情のせいかアシュレイが結構怖い感じに描かれている気がしました、ユウリが独力でチェンジリングした直後のアシュレイ、怖かったです……

一方シモンは財力とか修復師をぺろっと呼んじゃうところとか、すごいところ満載で。廊下でのフランス語の会話の件も好きでした。

あと、周囲の話があったからか、チェンジリングとかその後の母親との対話とか、ユウリ自身色々な活躍をしているとは思うのですが、どうにもシモンに助けられアシュレイに翻弄され、という弱いキャラに感じてしまったので3巻以降のユウリに期待したい。

シモンにも期待したい…シモン派かアシュレイ派か悩んでいましたが、やっぱりシモンかな……